溶接工は資格があれば年収アップ!?資格の種類や年収相場などを解説
溶接は資格がなくても始められる仕事ですが、関連する資格を持っていれば、転職する際に待遇アップやキャリアアップを目指せることをご存じでしょうか。待遇のいいポジションや責任があるポジションの場合、特定の資格を必須としていることが多く、資格があるかないかで将来の可能性が変わってきます。
この記事では、溶接工の仕事内容や年収相場から、取得すると転職時に有利になる資格まで徹底紹介します。溶接工としてキャリアアップを目指している人、今より年収をアップさせたい人は参考にしてみてください。
溶接工の仕事内容
溶接工の仕事は熱エネルギーや圧力で、2つの金属を接合することです。一口に溶接と言っても、接合方法によって種類が異なり、大きく分けると「融接」「圧接」「ろう接」という種類があります。
溶接の中で広く利用されている技術が融接です。融接は材料を熱で溶かし、溶かした部分を接合します。融接技術で代表的なのは、アーク熱を利用するアーク溶接です。この技術は超高層ビルのような金属建物や鉄道車両、船舶、発電設備など、金属加工が必要な多くの現場で用いられています。
圧接は文字通り、圧力を加えて2つの金属を接合する技術で、固相加工とも呼ばれる溶接方法です。圧力を加える前に、爆発や摩擦により熱エネルギーで金属を加熱します。
ろう接は接合する金属よりも低い温度で溶けるろうやはんだを使って、金属を接合する方法です。電子回路や精密部品、圧力容器や自動車部品などの接合に用いられます。
溶接工の年収・給料相場
厚生労働省が運営している職業情報提供サイト・jobtagに掲載されている令和3年賃金構造基本統計調査によると、溶接工の平均年収は全国で424.8万円でした。また同サイトに掲載されているハローワーク求人の賃金平均は全国で月収23.9万円となっています。
ただ、溶接工は経験とスキルがものをいう仕事です。より専門性の高い作業を行うためには資格が必要となり、資格を有することで待遇がアップする可能性が十分にあります。資格や経験がある溶接工には年収600〜1,500万円程度を稼いでいる人もおり、資格や経験の有無が年収・給料に大きく影響する仕事です。
溶接関連の資格
溶接に関連する資格には、さまざまな種類があります。専門的な溶接を行うには、その作業で求められる資格が必要です。溶接工としてキャリアアップするためにおすすめの資格を紹介しますので、ご自身の専門に合わせて資格の取得を検討しましょう。
ガス溶接技能者 難易度★★☆
可燃性ガスを使って溶接や溶断、加熱を行うために必要な国家資格です。学科8時間・実技5時間のガス溶接技能講習を受け、学科の修了試験に合格すると取得できます。労働安全衛生法で、ガスを使っての溶接にはガス溶接技能者の資格が必須と定められています。
取得費用は実施先により異なりますが、13,000〜18,000円程度で、加えて教材費が必要です。ガス溶接技能者の資格を取得している溶接工は、建設業や鐵工所、自動車工場や造船所などで需要があります。
アーク溶接作業者 難易度★★☆
ガス溶接技能者の資格と並んで、溶接工の基本となる資格がアーク溶接作業者の資格です。3日間かけて行われる学科11時間・実技10時間のアーク溶接等の業務にかかる特別教育を修了すると、資格が取得できます。アーク溶接は融接技術の中で代表的な技法で、現在主流となっている溶接方法です。
取得費用は11,600〜15,240円程度で、教材費も含まれています。鐵工所、建設業、自動車工場、自動車修理工場、造船所など、金属を扱うさまざまな現場でアーク溶接が行われており、アーク溶接作業者の資格を持った溶接工は非常に需要が高い人材です。
アルミニウム溶接技能者 難易度★☆☆
アルミニウム合金の溶接を行うための専門的な知識とスキルを持っていることを証明する民間資格です。基本級と専門級があり、基本級は実務経験が1か月以上で軽金属溶接協会の実技講習会で修了証を取得していること、専門級は基本級を取得していることと、実務経験が3か月以上あることが受験条件となっています。
取得費用は学科試験が1,210円、実技は6,490円〜で、合格すると認定料4,510円が必要となります。軽量で強度が高いアルミニウム合金は自動車などに使用されており、自動車関連工場を中心に高いニーズがある資格です。
溶接管理技術者 難易度★☆☆
溶接管理技術者は以下の能力がある人材であることを証明する資格です。
“溶接管理技術者の資格は、溶接技術に関する技術知識と施工及び管理に関する職務能力を持った技術者のための資格です。 工場認定あるいは官公庁における工事発注の際の必須条件として、 認証者保有又は、常駐を要求されております。
試験は6月と11月の年2回実施され、特級・1級・2級の3段階に分かれています。資格は取得から5年間有効で、5年経過前に更新が必要です。工場認定を受ける際や、官公庁からの工事発注では、この溶接管理技術者資格を保有している人の常駐が必須条件となっていることも珍しくありません。
溶接管理技術者は建設業や製造業など、さまざまな分野でニーズがあります。溶接に関連する業務でキャリアアップを目指しているなら、ぜひ取得しておきたい資格です。
ガス溶接作業主任者 難易度☆☆☆
ガス溶接を行うために必要な可燃性ガスや溶接装置、業務、関係法令に関する正しい知識やスキルを持っていることを証明する国家資格です。危険度の高いガス溶接においては、ガス溶接作業主任者の選任が法律で義務付けられています。6月と12月に年2回試験が行われ、受験料は6,800円です。
ガス溶接技能者の上級にあたる資格で、ガス溶接作業主任者の資格があれば作業方法の決定や現場管理、現場指揮なども行えます。ガス溶接は自動車工場、鐵工所、造船所、建設現場などさまざまな場所で行われるため、現場を指揮できるガス溶接作業主任者の資格を持っている人材の需要は高いといえるでしょう。
溶接作業指導者 難易度☆☆☆
溶接を行う際に現場指揮を行い、作業員に工程などを指導するために必要な資格が溶接作業指導者です。この資格は国家資格ではないので取得義務はありませんが、取得していれば溶接現場の管理・指揮が行える人材であることを示せます。
3日間の講習を受講し、学科試験に合格すれば取得できます。費用は講習と試験を合わせて51,700円です。溶接管理技術者の資格を持っていれば、3日間の講習のうち2日間が免除されます。この資格を持っていれば溶接管理技術者や作業員のリーダー的存在として活躍でき、将来は管理職も目指せるでしょう。
潜水士
潜水士は、溶接とは直接関係ありません。しかし海中、ダム、河川、プールなどで水中溶接を行う場合は国家資格である潜水士の資格が必須です。試験は実技はなく、学科のみです。
水中溶接は溶接工の中でもとくに危険を伴う仕事ではありますが、その分給与が高く、年収1,000万を超える溶接工も多いのが特徴です。溶接の仕事でとにかく稼ぎたいという人は、潜水士の資格取得も検討してみるといいでしょう。
溶接工の将来性・未来
工場のオートメーション化が進んでいるとはいえ、細かな作業が求められることも多い溶接現場において、溶接工は今後もなくてはならない存在です。また溶接工は高齢化が進んでいる職業の一つで、今後ベテラン技術者の不足が予想されており、若い溶接工は非常に高いニーズがあります。
人材不足で需要が高まっているいま、溶接に関する高い知識・スキルを持っている証明となる資格があれば、よりよい待遇で採用される可能性が高くなるでしょう。
溶接の資格があれば転職で待遇アップが目指せる
専門的な作業や現場管理ができる有資格の人材は、転職で圧倒的に有利です。待遇アップやキャリアアップも目指せるので、溶接の仕事をするなら、資格取得を目指してみましょう。
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